JRubyのインストール

JRuby本を参考にして、Ubuntu LinuxJRubyをインストールします。UbuntuDebian GNU/LinuxベースのLinuxディストリビューションで、デスクトップ環境に強くGoogleなどの企業でも利用されていることでも有名です。

VMWare Playerのインストール

Linux環境を手っ取り早く導入するには、今では仮想マシン環境であるVMWareが一番の選択肢となります。特に、VMWare Playerは特別な登録も必要なく、自由に利用できます。

ではまず、VMWare Playerを入手しましょう。

http://www.vmware.com/jp/download/player/

から、最新版をダウンロードします。インストールはダウンロードしたexeを実行すれば完了です。

Ubuntuの入手

Ubuntu日本のユーザ会による日本版パッケージの作成も活発に行われています。最新はUbuntu 8.04ですが、現時点でVMWare仮想マシンが入手しやすいUbuntu 7.10を今回は利用します。

http://www.ubuntulinux.jp/products/JA-Localized/vmware

から、「ubuntu-ja-7.10-vmware-i386.zip(仮想マシン本体)」というリンクをクリックして仮想マシンファイルを取得します。
zipになっていますので、どこか適当な場所に展開してください。(数GB程度になるので、置き場所に注意!)

先ほどインストールしたVMWare Playerを実行し、コマンド「開く」で先ほど展開したフォルダにある、開けるファイル(.vmx)を選択します。すると、VMWare上でUbuntuが起動します。
いくつか設定(デフォルト設定でOK)をしたあと、Ubuntuのログイン画面に到達できるはずです。数年前のLinuxインストールを思い出すと、本当に簡単ですね!!

ちなみに、VMWareの画面からホストOS(今回はWindwos Vista)に戻るには、Ctrl-Altを押してください。

Javaのインストール

では、さっそくこの環境にJRubyをインストールしていきます。
と思いましたが、そのまえにJavaのインストールです。JRubyJava VM上で動作するので、Javaが必要です。ここでは何も考えず、最新安定版のJava6 SDKをインストールしましょう。

Ubuntuは、Sunのサポートもあり、簡単にJava環境をインストールすることができます。また、UbuntuDebianベースなので、apt系のパッケージマネージャが利用できます。今回は、CUIで簡単に操作できるグラフィカル・パッケージ・マネージャ「aptitude」を利用します。

デスクトップから、「アプリケーション」→「アクセサリ」→「端末」としてターミナルを開き、aptitudeを実行します。

$ sudo aptitude

「/」を押すと、検索モードになりますので、「sun-java6」で検索してみてください。おそらく、「sun-java6-sdk」という行にヒットすると思いますので、エンターを押します。インストールすためには、「+」キーを押し、インストール対象に加えた後に、「g」キーを2回押すと、インストールが始まります。30MB程度と、まあまあ大きいので回線の遅い人は注意してください。

途中で、Javaのライセンスに同意する画面が出ます。それが終わったらあとはファイルの展開のみなので、もうすぐです。

インストールが完了したら、「q」ボタンを押してaptitudeを終了させ、Javaが正しくインストールされているか確認します。

$ java -version
java version "1.6.0_03"
Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.6.0_03-b05)
Java HotSpot(TM) Client VM (build 1.6.0_03-b05, mixed mode, sharing)

などとでれば、OKです。

JRubyのインストール

やっと、JRubyのインストールまでたどり着けました。JRuby本に紹介されている通りソースからビルドすることもできるのですが(それもそんなに難しくない)、今回はやはり手っ取り早く、バイナリ版をダウンロードしてインストールします。

http://dist.codehaus.org/jruby/

に、配布されている全てのバージョンがありますので、その中から最新版(現時点ではjruby-bin-1.1.1.tar.gz)を選んでダウンロードします。Ubuntu付属のFirefoxを利用するのが、いちばん簡単です。

ダウンロードしたパッケージを展開し、適切な場所に置きます。

$ tar xvfz jruby-bin-1.1.1.tar.gz 
$ sudo mv jruby-1.1.1 /usr/share/
$ cd /usr/share/jruby-1.1.1/
$ sudo chown -R root:root *

今後のためにJRubyのbinディレクトリにパスを通しておきましょう。また、JRUBY_HOMEも環境変数に登録しておきます。「.bashrc」などに記述しておくと便利です。

export JRUBY_HOME=/usr/share/jruby-1.1.1
export PATH=$JRUBY_HOME/bin:$PATH

動作確認

インストールが完了したので、動作確認してみましょう。いっしょにサンプルスクリプトもインストールしているので、それを実行してみます。JRubyらしく、Swingアプリケーションのサンプルです。

$ jruby $JRUBY_HOME/samples/swing2.rb

うまく動きましたね!では、今日はここまで。

余談

ちなみに、JRuby本では、インストール確認に「samples/fib.rb」というフィボナッチ数列を作るスクリプトがあって、それを実行しているのですが、JRuby1.1.1環境では存在しませんでした・・・こんな感じの再帰スクリプトです。(ちなみにJRubyはライセンスをCPL/GPL/LGPLで選べるようです)

def fib(n)
  if n < 2
    n
  else
    fib(n-2)+fib(n-1)
  end
end
puts fib(20)